人工関節

工関節による治療とは?澤野の治療方針事例紹介人工関節への疑問・質問

人工関節による治療とは?

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何らかの要因によって破壊が進み、関節の機能低下や痛みを伴うものに対し、その痛んだ部分を取り除き、おもに金属製のインプラントと呼ばれるものに置き換えることにより、関節の機能を取り戻し、痛みを取り除くことを目的としておこなわれる手術であります。現在、膝関節、股関節を中心に足関節・肘関節・指関節など様々な人工関節の手術が行われています。
日本国内においては、人工膝関節と人工股関節の手術が大半を占め、私どもの施設におきましても同様です。

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わたしの治療方針

私達も患者様をサポートいたします!joint_07.gif

私が人工関節を行うに当たり、一番に考えるのは、手術後に患者様の生活が生き生きとしたものになるかどうかということであります。そのためには、小さな傷で、手術の時間を短くし、手術中にも患者様に負担をかけず行うことを目標としております。

患者様が痛みから解放され、幸せな日常生活を送れるためのお手伝いを一生懸命やっていきたいと考えております。

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事例のご紹介-2008年7月人工股関節置換術 40代女性

この患者様は先天的な臼蓋形成不全により、当院で人工股関節の手術を受けていただきました。従来の手術法であれば、15cm以上の皮切で行なっていた人工股関節置換術ですが、私はMIS(Minimally Invasive Surgeryの略)といわれる、「小さな傷による手術」を行なうことによって、従来の半分程度(7cm)ほどの皮切での手術を可能としました。このMISによって患者さんへの負担が少なくて済みますし、その分手術後の回復も早く、早期退院が実現できます。
(※患者様の状態によって皮切の程度や入院期間は異なりますので、ご了承ください。)

このように、30代~40代で発症するケースがありますが、関節リウマチの患者様であれば、もっと若くから手術を必要とする方もいらっしゃいます。しかし多くの患者様は60才代以降の方が大半を占めています。

写真は、この患者様の手術前・手術後の比較写真です。

手術前のレントゲン写真
手術後のレントゲン写真
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点線枠の部分が股関節の損傷部分です。
人工股関節置換術を行なった後の様子です。

人工関節のギモンにお答えします

Q.人工関節にまつわる疑問・ご質問

どのような人が人工関節の手術を行いますか?

加齢により関節が変形し、曲がらなくなった方や、痛みの激しい方、進行したリウマチなどで日常生活に支障をきたされてお困りの患者様が行われることが大半です。

人工関節の材料は?

現在おもに使用されているものは、コバルトクロムやチタン合金と呼ばれる金属にポリエチレン(関節内でクッションの代わりになるもの)と呼ばれる組み合わせが大半です。その他には、セラミックで作られたものもあり、日々進化しております。

人工関節を行うメリット・デメリットを教えてください。

当然、関節機能が回復するわけですから痛みの低減、日常生活の回復(例えば、膝が痛くて歩けない人が歩けるようになるなど)が期待できます。

Q.手術に関する疑問・ご質問

何歳くらいから手術は受けられるのですか?

基本的に何歳くらいからという決まりはありません。ただし、人工関節の材料の一つ である高分子ポリエチレンと呼ばれる部品は、関節のクッションの役割をするために、ある程度の柔軟性を必要とします。そのため、関節がぶつかり合うことに よって、当然、摩耗し、消耗します。また、骨と金属部分の境界が緩んでくるなど、年数が経つにつれ、人工関節にもガタが来ます。
現在、一般的には人工関節の耐用年数は15年から20年と言われていますが、もちろん個人差はあります。これらのことを考慮すると、あまり若い段階で人工関節という選択をすれば、必然的に何度か入れ替える必要が出てきます。

そのあたりもしっかりお考えになって、かかりつけのドクターと相談されるのが一番かと思います。

手術にはどれくらいのお金がかかりますか?

人工関節のインプラントは高度にそして繊細に加工されているため、決して安いとは言えません。ただし、現在わが国には、高額医療補助という制度があり、一定の自己負担金額を超えた分に関しては、国に申請することによって返金されます。詳しくは、高額医療制度をお調べください。

手術室はどんな感じですか?

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我々の手術室はクリーンルームと呼ばれる設備を整えており、人工関節の手術を行う際に使用しています。 クリーンルームとは人工関節の手術の際に空気中にあるチリやごみなどが、バイキンとして、患者様の体に触れないようにするための部屋です。この部屋を利用することによって、人工関節の合併症の一つである感染のリスクを軽減しております。

手術中はどの様な状態ですか?

基本的には全身麻酔で行っているため、患者様は手術室に入ってしばらくした後は、手術が終わるまで、ほとんど眠った状態です。

実際手術を受けられた方のご意見はいかがですか?

人工関節の手術を受けられた患者様の多くは、痛みがなくなり生活がしやすくなったとおっしゃっていただいています。やはり、皆様痛みで辛い思いをされ、日々過ごされてこられた方が多いので、痛みがなくなるというのが最良の事なのではないでしょうか?

手術をしなくてもよい方法はありますか?

もちろんございます。痛み止めの注射や関節の動きを滑らかにする注射を打つという方法もありますし、ご自身の筋肉を鍛えて痛みを軽減する方歩もございます。
また、リウマチでお困りの方に関しては、生物製剤による薬物療法もございます。
手術に関しては患者様のお気持ちが一番であり、その他の方法もありますので、かかりつけのドクターとよく相談なさって、患者様にとって一番の治療方で進められるのが良いと思います。

MIS手術って何ですか?

MISとはminimaly invashive surgeryの略称で、簡単に言えば、小さな傷で患者様の負担が小さくなる様に行う手術のことです。

従来、人工膝関節の場合は20~25㎝程度の傷で手術を行っていましたが、現在、我々の施設では12~15㎝程度の傷での手術を行っております。
MIS手術は傷が小さく、筋肉や靭帯の損傷も少ないとされており、早期の社会復帰、手術後の痛みの軽減などに良い影響を与えていますし、普通の手術方法よりも傷が小さい分、術後の痛みが少ないと言われる患者様が多いです。

しかしながら、実際の手術におきましては、高度な技術を必要とするため、すべての患者様に行えるものではありません。無理にMIS手術にこだわるよりも、傷を少し大きくして、手術をやりやすい環境で行う方が望ましい場合もあります。

現在の手術件数はどれくらいですか?

昨年度(2008年4月~2009年3月)までは、人工膝関節が約70例 人工股関節が約35例 です。現在は、昨年度を上回るペースでおそらく膝関節は100例近くになるのではないかと感じています。

手術の時間はどのくらいですか?

人工膝関節におきましては、約50分位で行っております。実際は麻酔の時間や消毒などの準備の時間もあるので手術室に入ってから、約2時間程度かと思われます。人工股関節は約90分程度で行いますが、こちらも膝関節と同様、いろいろ準備の時間がありますので、手術室に入ってから2時間30分程度かと思われます。

上記した時間はあくまで一般的なものであり、患者様の状態、手術の難易度によって時間は常に変わりますのでご了承ください。

手術時間が早いほど、患者様の麻酔にかかっている時間も短くなり、負担が減ると考えられます。また、皮膚におおわれていない部分が空気中に触れることにより起こる感染のリスクも減ります。長時間の手術は手術後の患者様の回復に時間がかかるとも言われています。

Q.入院に関する疑問・ご質問

入院の期間はどれくらいですか?

それぞれの個人差はありますが、基本的に手術の前日に入院していただき、手術の次の翌日から リハビリを開始しております。その後、順調に進めば、早い方では2週間以内で退院されている方もいらっしゃいます。私共の施設では、現在、MISと呼ばれ る小さな傷で、患者様の負担が小さくなるような方法で手術をおこなっており、また傷口はステリテープと呼ばれるものを採用しているため、抜糸の必要もな く、早期の退院が可能になっております。

入院中の生活を教えてください。

手術の前日に入院していただき、手術の後はおもにリハビリと、手術後の傷のケアに努めていただきます。我々の病院のスタッフは人工関節により熟知しておりますので、入院中にご心配や、不安なことがあれば何でもご相談ください。

Q.手術後の生活に関する疑問・ご質問

痛みはどれくらいでなくなりますか?

手術後の痛みは手術後24時間がピークだと言われています。我々の施設では、手術後も投薬や麻酔によって痛みをコントロールするようにしております。
もちろん個人差はありますが、通常、3~4日で痛みは消えると言われています。

膝の手術の後の正座は可能ですか?

実際の話をすると、手術前の曲がりの状態で、手術後の膝の曲がり方も変わってきます。 しかしながら、実際正座をするとなると、不可能ではないが、かなり難しいと言わざるを得ません。例えば、手術前に膝が痛くて、あまり曲がらなかった方は、周辺の筋肉や靭帯も長い間その状態で生活されており、人工関節によって痛みが無くなったとしても、リハビリによって徐々に曲げる練習をします。

一度、固まったり、縮んだりした筋肉や靭帯は元の状態に戻りにくく、人工関節を入れたからと言って正座ができるようにはならないのです。

手術後どのくらいで歩き始めますか?

現在、我々の施設では、手術の翌日にはCPMという器械を使って、リハビリを開始します。 傷の状態や痛みの状態にもよりますが、早ければ2,3日でたった状態で歩行訓練を始めています。

手術後のメリット・デメリットは何ですか?

手術はもちろん患者様の生活をよりよくするために行うものですから、当然、メリットとしては痛みがなくなり、従来よりも、よりよい生活を送れるということがあげられると思います。

デメリットとしてはやはり手術ですので100%ということはあり得ません。何らかの要因によって合併症をともなう可能性があります。

※合併症については別のところで記述します。

(執筆/監修:澤野浩)

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